重要な変更がいくつかあるから0.88じゃなくて0.9にしたらしい、というSVT-AV1。
encoder/decoderと詳細のドキュメントも更新されているので今読んでるところですが、超解像が加わった?のかな。
なんか超解像って三菱のディスプレイのイメージがありますが、今調べると東芝のREGZAが出てきますね。
4k/8k対応するにあたってエンコーダにもその技術が入れられてきてるんでしょうかね?
と思いながらドキュメントを見てたら縦方向の解像度を落として エンコードしてでコード時に情報を復元する適な感じに書いてあります。
・・・nnediとかそれ系の話ですかね?
あとはx264並み?(similar complexity revel)のpreset9-12(x264のveryfast相当)が追加されたみたい。
兎にも角にも遅くて使い物にならない、というのを何とかしたいのでしょうか。
もうちょっといじってみましょう。
僕の環境では
・preset 8 が46fps→59fps、
・preset 5が6.3fps→13.7fps
・preset 3も2.5fps→3.0fps
となってて、順調に最適化が進んでいるようです。とくにpreset5は使ってもいいかな、と思える速度になってきた気がします
例によって2minのアニメのPVをRyzen5900X + MEM32Gでのpreset毎にエンコードした時の速度とかVMAF値とかをまとめてみました。
ただし、60fps以上はavs自体のボトルネックがあるので頭打ちなことに注意
また、オプションに --crf 22 と--hierarchical-levels 5を追加してます。(これをやるとサイズが縮む分VMAF値は0.1ぐらい下がってました
preset | fps | VMAF | size | Average Latency | Max Latency |
SVT-AV1 preset 3 | 2.98 | 97.81 | 31.13 | 72737 | 117000 |
SVT-AV1 preset 4 | 7.02 | 97.79 | 32.21 | 29653 | 47000 |
SVT-AV1 preset 5 | 13.68 | 97.82 | 33.08 | 14483 | 24999 |
SVT-AV1 preset 6 | 31.22 | 97.75 | 35.41 | 6933 | 15000 |
SVT-AV1 preset 7 | 49.52 | 97.55 | 37.38 | 3582 | 7000 |
SVT-AV1 preset 8 | 58.61 | 97.47 | 38.18 | 2015 | 4999 |
SVT-AV1 preset 9 | 62.43 | 97.45 | 39.48 | 1510 | 3000 |
SVT-AV1 preset 10 | 66.79 | 97.20 | 40.93 | 1187 | 2999 |
SVT-AV1 preset 11 | 70.05 | 97.39 | 42.98 | 949 | 2000 |
SVT-AV1 preset 12 | 71.80 | 97.33 | 47.59 | 485 | 1000 |
x264 crf20 | 96.18 | 53.12 | |||
x265 crf 18 --preset medium | 34.63 | 97.75 | 41.17 | ||
x265 crf 20 --preset slower | 4.25 | 97.83 | 33.59 | ||
x265 crf 20 --preset slow | 14.42 | 97.80 | 35.90 | ||
x265 crf 20 --preset medium | 37.76 | 97.32 | 32.27 |
x265にはtune animationも入ってます。
ちなみにhierarchical-levelをデフォルト(4)にすると↓な感じでした。
SVT-AV1 preset 3 | 2.73 | 97.94 | 33.32 | 40781 | 80999 |
SVT-AV1 preset 4 | 6.33 | 97.93 | 34.99 | 16153 | 30000 |
SVT-AV1 preset 5 | 14.08 | 97.95 | 36.47 | 6861 | 16000 |
SVT-AV1 preset 6 | 27.88 | 97.84 | 36.70 | 3558 | 9999 |
SVT-AV1 preset 7 | 47.08 | 97.66 | 38.68 | 1993 | 4999 |
SVT-AV1 preset 8 | 58.61 | 97.56 | 39.86 | 1092 | 3000 |
SVT-AV1 preset 9 | 61.11 | 97.53 | 40.91 | 860 | 2000 |
SVT-AV1 preset 10 | 68.38 | 97.50 | 42.16 | 659 | 2000 |
SVT-AV1 preset 11 | 70.05 | 97.45 | 44.30 | 562 | 1000 |
SVT-AV1 preset 12 | 73.64 | 97.40 | 48.87 | 281 | 1000 |
まぁ、参照フレームが減る分レイテンシーが下がって、その分サイズが上がるってことですね。
こうしてみると、SVT-AV1は演算能力をサイズ削減に振り切ってます。
エンコード速度が遅くなる分サイズが縮む、というのが分かりやすいです
CRFを指定してるので当然かもしれないのですが、ちゃんと同じような品質に収まってるところはすごい気がします。
x265のslowなら同じような感じに見えますが、slowerとmediumでファイルサイズが逆転してたり、画質が0.5以上違ったりとわかりにくい挙動にもなってます。
という感じで速度的には使えるようになってきたので、SVT-AV1もエンコード時のオプションをいろいろ増やしてくれるのをまってます。 zoneとか。
x系統ではないのでなかなか同じにはならないかもしれませんが・・・
ちなみに、0.91は途中でクラッシュする不具合があったのですが、22/3/26時点の最新masterでbuildすると治ってました。
0 件のコメント:
コメントを投稿