2009/02/04

見たわけではないのですが

NHK+ID 番組詳細 クローズアップ現代「岐路に立つ“渡航移植”」

日本人の臓器移植は「日本で」 突きつけられた現実: 私見「クローズアップ現代」 :J-CAST テレビウォッチ

WHOの指針には同意できますし、どちらかというと昔から渡航移植に関しては否定派です。
特に国内で脳死移植が認められてからは。
やるべきは国内での移植手術数を増やすことのはずです、
外国へ行き、当該国の人を差し置いて日本人が移植を受けさせてもらう、というのは奇妙な状況にしか見えません。

基本的に腎臓や肝臓など2つあったり再生したりする臓器以外、移植を受けると言うことはその元となる生体は生命活動を維持できなくなるわけです。
移植を受ける人たちも十分に解っていることでしょうが、渡航移植は外国に行って、外国人が死ぬのを待つ、という行程を踏むわけです。

マスコミも渡航移植を報道するときに、渡航・移植費用を「ボランティア活動」で集める、という事をメインに据えて報道する場合が多いです。
それはそれは「美談」と視聴者には映るでしょう。
渡航することによって明るい未来が待っている、ハッピーエンドに見えるでしょう。
特に、国内では15才以下からの臓器移植が認められていないため、15才以下からの移植が必要なレシピエントを報道するときには。

しかし、外国の人にとってはどうでしょうか。
何処ともしれないよその国から来た人が移植を受ける、それはその国の人が移植を受けられる数が一人分減った、と等しいことです。
一応国内で移植を受けられない現状を一緒に報道する場合も多いのですが、どうにもマスコミの番組の作成の仕方は訴求力に欠けます。

現在、目先の問題は日本の法律の厳しさでしょう。
事前に書面で示さなければならない、しかも15才以下は認めない。
さらに国会での審議は遅々として進まない。

マスコミもこの事態を打破したいのであれば、「かわいそうな」レシピエントではなく、現状では「死ぬしかない」レシピエントについてより報道を行い、脳死移植の可能性をより報道するべきではないでしょうか。
NHKのこの報道のように、その影響力をより有効に使ってもらいたいものです。

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